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植物を看取り、種を繋ぐ

今の時期、畑はお片付けモードです。

夏野菜を引っこ抜き、
コンポストへ入れて、来年の土を作ります。

人がいただいたのなんて、
植物の全身と比べたら、
ほんの一部なのだなと、
枯れた身体を抱えながら実感する。

一粒の小さな小さな種が
何百倍もの大きさになって
花開き、実を結び、
豊かさをまき散らして
生涯を全うする。

そして、枯れた身体までもが土となり、
次の命の養分として生き、
次の世代にも、私たちにも
また豊かさをもたらしてくれる。

その生き様に敬意を払うように、
看取るように、弔う。

そして意志を継ぐように、種をとる。

こんな小さな一粒の中に、
自然の偉大さを見るんだな。

人が食べれる部分だけを収穫して
あとは、ゴミとして廃棄してるのが現実です。

足りない栄養は買ってきた肥料で補い、
なんなら種も買ってくるのが
いまの効率的な農業です。

そのお陰で国の食が賄われてることは事実だけど、
どうしても違和感を感じるのです。
本当は最初から全部揃ってるのではないかなと。

与えてくれてるものをわざわざ捨てて、
足りない足りないと買いに行く。

でもコンポストがあるだけで、
この慣行から一歩抜け出せるのです。

そして、種を繋げば、
豊かさの循環の仲間入り。

ただの「人の食べ物」という
利用価値だけで植物を見ていたら
受け取りきれない恩恵があります。

本当に彼らから頂いてるのは
与えきる愛がもたらす豊かさと
受け取ることで生まれる喜びです。

だから私は、できる範囲で生かしきりたいと思います。
どの一部でも、それは彼らの命だからです。

 

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