生い茂るアズキの葉を、
下から覗き込むように見上げると、
まるで森みたいに見えるんだ。
大きな葉が、
夏の日差しから地面を守るかのように
葉の下では、カエルやらトカゲやらが暮らしてる。
バッタは、神々しく脱皮までしてるし、
そこには、小さな世界が広がってる。
夏の日差しにへこたれることもなく、
ぐんぐんと枝葉を伸ばしてスペースを広げていくのは、
小さなアズキの実をつけるためだけではなくて、
こうした生き物のためでもあるように見えるんだ。
雑草の繁殖とはまた違った意味を感じる
力強いアズキの成長。
打って変わって、ラベンダーの周辺には、
香りの結界を感じるほど、近寄り難さを感じる。
気高く、他のものを寄せ付けない。
うっかり脱皮もできない雰囲気に、
受粉目的の虫以外は寄りつけない。
植物にも個性がある。
それらがそれぞれの個を放ちながらも
共存してる畑。
まだまだ知らない世界がたくさんあるんだろうな。
まるで生きたジオラマを見るように
私は葉から顔を覗かせて
土の上、葉の下の世界をしげしげと眺めてる。
彼らから見た自分の顔の大きさを想像すると
謙虚にもなるもので、
「怪しい者ではございません」と、
しきりにアピールをしながら、
今日もお近づきを図っているのです。
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