和蝋燭を作る植物
ハゼの実の蝋で、
燈芯は、和紙と藺草(いぐさ)からなる
昔ながらの和蝋燭作りを学びました。
型は使わず、灯芯に
指で何層も蝋を重ねつけていく
静かな手仕事です。
使われた植物は、
灯芯となる藺草、和紙、木綿、
そして、着色用の植物(今回はエンジュ)のみ。
わずかな植物と手仕事で完成する灯火です。
消えゆく文化の灯火
ハゼの実から蝋を作るのも、
和紙に藺草を巻きつけて作る灯芯も、
和蝋燭を手で塗り重ねて作り上げるのも
それぞれに職人さんがいる、
和蝋燭の世界。
江戸時代は、ハゼの栽培はピークで
各藩の財政を潤したほど。
それが、現在では
このハゼを栽培する農家さんも、
ハゼの実から、蝋を作る職人さんも
灯芯を作る職人さんも、
ごくわずか、という現実。
また一つ消えゆく文化の灯火。
こんなことが、
色んな場面で起ころうとしてる。
時代の変化だから
淘汰されていく仕事があるのは
仕方ないのかもしれない。
でも、その淘汰されていく世界に
人の知恵と、研ぎ澄まされた技、
そして働きの尊さが宿ってる。
その息遣いを感じると
物を介した命の繋がりすら
感じられるもの。
効率化、進化で失うものって、
森と同じで、再生するとなったら
大変なものだと思う。
手仕事をつなぐ意味
だから、無くなる前につなぎたい、
という気持ちももちろん強いけど、
一番の動機は、もっとシンプル。
人と植物との共同創造に、
喜びと豊かさを感じられるから。
そこで生まれたものの愛らしさ、
温もり、質が、別格だから。
そして、丁寧に作られた物に宿る心、
人の働きという神様を感じると、
安心できるから。
だから覚えたいし、作りたい、
そして、つなぎたいと思うのです。
和蝋燭の灯の魅力
和蝋燭の作られる工程の魅力も
さることながら、
灯りを灯せば、
その炎は長く、動じない、
芯の強さを感じる灯火なのです。
こんなにしっかり燃えているのに
煙はなく、匂いもない。
キャンドル特有の
残り香や、ほのかな空気のベタつきすらも、
ハゼの和蝋燭には、ない。
この灯が日常使いされてた時代を
不便ととるか、贅沢と捉えるか。
やがて蝋は、跡形も無く消え
潔く終わる。
こんな小さな和蝋燭なのに、
焚き火の炎のように、
孤独を溶かし
護摩焚きの炎のように、
煩悩を燃やし祓う
そんな力を宿す灯です。
この灯を、UMUFARMの薬草で作ります。
好奇心任せの商品開発が始まっています。
プロダクトデザインの過程は、随時公開予定です。
オリジナルマッチ付き
和ろうそく販売開始
和ろうそく販売開始いたしました。
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