さて、手元に大量のコットンはあるものの、これをどうしたらいいか、さっぱり分からない。
でも、なんとか糸にして、編みたいのだ。
無知である自覚は、人を謙虚にし、
願いの強さは、人を図々しくせるものだ。
聞き続けていると、助っ人が現れた。
収穫後は、まず綿と種を分ける「綿繰り」と、糸にする「紡ぐ」という作業があること。
そのために、綿繰り機と糸紡ぎ機が必要だということ。
おすすめの道具まで教えてくれた。
迷うことなく、おすすめの綿繰り機と紡ぎ機を購入し、綿繰りスタート。
綿繰りは簡単で楽しく、子ども達も取り合うように行った。
そして、気づけば
50粒の種は、なんと、5000粒にまで増えていた!
自然の気前の良さを痛感する。
優に100倍である。
豊かにしかなりようがない自然の世界で、なぜ、人間界では不足が生じるのだろう。
新たな疑問が生まれつつ、
自然の恩恵、この恵みのサイクルの中に入りたい気持ちが芽生えたのだった。
さて、次は手紡ぎだ。
流行りの感染症のためWSはことごとく中止。
おすすめの糸紡ぎ機も全く使いこなせない。
藁にもすがる思いで、思い切って糸紡ぎ機を作っている会社に直接電話をかけてみた。
すみません、道具の使い方がわかりません。
必死さが伝わったのだろう。
なんと、道具を作った社長本人が、ビデオ通話でマンツーマンでレクチャーしてくださったのだ。
自分ができないからこそ、人への感謝がより深く味わえる。
こうして、オンラインで優しい人の手を借りながら、
なんとか紡げる様になる頃には、冬が終わろうとしていた。
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