ハンドルの回転でエネルギーを溜め込み、
解放と共に繊維が巻き込まれて
螺旋を描きながら糸が紡がれていく。
溜め込んだ力と綿を包む手が一直線になった時に
自然とエネルギーが走り、その軌跡が糸となる。
人は、螺旋が伝えたがる力に導かれるように、ただ腕を引く。
それはまるで、進みたがるエネルギーに任せるかのように。
あまりにも自然に指先から糸が生まれ出るその流れに、魅了される。
人がこの世に誕生する時も同じという。
胎児は螺旋を描きながら産道を通り抜け、この世に生まれ出る。
何かを生み出す時には、
エネルギーが自然と流れる正しい方向があるように思えてくる。
指先から糸が生まれ出る様を見ながら
これから自分が向かう先に、このエネルギーが流れているか問いてみる。
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