プロダクトデザイン

<和蝋燭12>日本茜の和蝋燭が、英国KEW王立植物園(キューガーデン)で展示&紹介されました。

今、私の作った日本茜の和蝋燭が、イギリスのキュー王立植物園にいます。
(今年6月、天皇皇后両陛下英訪問の際も訪れた世界最大の植物園です)

世界各国の植物学者や染織の専門家に向けた日本茜のセミナーと展示が開催されて、講演者である日本アカネ再生機構代表、かさや儀平の杉本一郎さんが、日本茜を使った作品の一例として
日本茜の和蝋燭を紹介してくださったのです。

@nipponakane
精力的な活動と信念は、日本の誇りです!

作り手の私は、もちろん行ったことはない世界最高峰の植物園に、日本茜の作品集の一員として
和蝋燭を連れて行ってもらったことはなんとも光栄なことで、杉本さんの投稿を日々見ては臨場感をいただいております。

プレゼン資料にも本名で掲載

 

今、目の前にあるコーヒーフィルターに付着した顔料と、イギリスの王立植物園という晴れ舞台とが、和蝋燭を通じて繋がっていることの喜びと面白さを噛み締めています。

まさか海外で紹介していただけるとは思ってなくて、
ただ、こうして日本古来の植物の魅力や、植物の全てを使い切るために編み出された日本人の知恵や手仕事の丁寧さを、海外の方がむしろ興味を持ち価値を見出してくれることを嬉しく思う反面、

日本人として、ちょっと悔しい気持ちも芽生えるのでありました。

(日本の文⚪︎庁は、日本茜の染色の文化的価値を軽んじていて、西洋茜をむしろ推す嘆かわしい傾向があり)

やっていることは日々地味なことだけど、たまにこうしたご褒美があるから励みになるのです。
そして今日も、「目の前の植物をどうしたら生かし切れるのか」対峙しながら物づくりを楽しんで
祈るように手仕事ができたらと思います。

植物の命をいただいてるから全部使いたい

だから、真菰も炭にして全部使うし、草木染めの残液も顔料化して着色に使います。

この自分の「勿体無い」精神を心のどこかで「せこいのかな?」なんて疑念を持ったこともありましたが

この想いと知恵にこそ価値があるのだから、堂々とやっていきたいと、今回のことで、より強く思いました。

そして、こうしてモノづくりの材料になってくれる日本固有の植物や絶滅危惧種が、安心して野草に戻れるような環境作りをしたくて、

まずは、絶滅危惧種がしれっと自生しているような庭づくりを目指しております。

命を使わせてもらってることへのささやかな恩返し。

そして、またその恵でモノづくりができる喜び。
それを、人と分かち合う幸せ。

「自然の循環の中を、人は創造性で参加する」

UMUFARMを始める時に掲げたこの精神のままこれからも、育て、作っていきたいと思います。

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