＜和蝋燭⑦＞プロの強みと素人の強み

素人の強み

今回、伝統技法である生掛け和ろうそくという手で蝋を塗り重ねて作る古来からのやり方で和ろうそく作りをして思ったこと。

そりゃ、伝統技法なんてすぐできないですよ。
最初は全然上手くいかないし、揃えた材料も全然活かせなくて半べそ状態でした。

でもだからこそ、足掻いた痕がだんだんと滲み出てくるのが面白くもあり。
一本一本みんな、表情が色合いが変わる。
このユニークさ、私は好きなんですよね。
だから、販売しようと思いました。

そんな話を、和蝋燭職人さんと話していたら

常に同じものを作れるのがプロだ

と教えてくれました。
確かにそうですよね。
素人の私では太刀打ちできない。
毎回違うものができるし。
予想外のものもできる。

だから面白くて、
ドレープつけてみたり
色を層で変えてみたり
マコモズミで着色してみたり
ホワイトセージや日本茜ちゃんも入れてみよう！
なんて遊ぶように創意工夫ができるんですよね。

ここが、一番面白いところ。
ここが、素人の強みでしょう。

まだまだ、納得できる1本を作るのに平気で1時間以上かかります。
これもきっと慣れると思うんです。

慣れてきたら、もっと短時間でリーズナブルに作れると思うんです。
だけど、小慣れてきたら表現できないものもあると思うんですね。

貴重な、初期衝動の詰まった商品は素人の最大の強みです。

というわけで、和ろうそくに残る、足掻いた螺旋をぜひお楽しみください！
灯は、文句なしです！

和蝋燭シリーズ「空(くう)」発売