UMUFARM

<UMUFARMの始まり>編みたいだけだった

私が綿花栽培を始めた理由、それは

有り余るほどの毛糸に埋もれて、思い切り編み物がしたいから

それだけだった。

編み物に没頭している時はなんとも心地良いものだが、毛糸がなくなる度に創作が中断されることが、とても嫌だった。

そんな時、

毛糸は何からできているのだろう?

ふと毛糸のタグを見てみると

綿100%

と書かれていた。

材料はこれだけなんだ。
なら、綿があれば毛糸が作れるのね。
じゃぁ、綿花を育ててみよう!

と、超短絡的思考で栽培を始めたのが2020年5月のことだった。

ここで、選択肢にウールも浮かんだが、

羊を飼うより、綿花を育てる方が現実的だろう

と、綿花が選ばれた。
綿花の栽培方法も、収穫後に毛糸にする方法も、何も知らないまま

あとは栽培してコットンができるまでの間に考えよう

と見切り発車した。

それまで、家庭菜園は6年ほどやっていたが、
これを機に、貸し農園を10坪に広げて、開墾をスタート。
GWに土作りと畝作りに勤しみ、和綿の在来種をネットで購入。
5月末に、適期ぎりぎりで、50粒の綿花の種を植えた。

栽培方法は、無肥料無農薬の自然栽培といえば聞こえはいいが、もはや「ほったらかし農法」だ。

抜いた雑草を綿花の根元において、「草マルチ」を施すだけの、簡単栽培。
追肥も水やりもほとんどしなかった。

草マルチのおかげで、真夏でも土は乾くことなく、さらにトカゲやカエル、昆虫たちの住み処となり、害虫と呼ばれる虫たちは、ことごとく彼らのご飯となった。

トカゲを愛してやまない息子は、自分の畑に何匹ものトカゲが棲んでいることに、心から喜んだ。

そして凛々しいシマヘビまでが、日向ぼっこに現れた時には、息子とふたりドキドキしながら、まるで天国を見ているようだった。

色々な生き物が集う豊かな畑に、心からの満足感を得た。

畑仕事と呼べるほどのことは何もしていないが、愛はたっぷり注いだお影か、集う生き物のお陰か、コットンは10月から1月にかけて、途切れることなく収穫されたのだった。

収穫に喜びながらも、

さて、この後の工程はどうするんだろう?

と、次の未知に出会うのだった。

未知を一つクリアすると、次の未知が現れる。
望みが、次の道へと導いてくれる。

手仕事がしたくて植物を育てる。
子供達と植物と、戯れるように。

これがUMUFARMの原点です。

 

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