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愛しき駄作

まったく糸にならなくて
糸になる気配すらなくて
半ばやけになっていた糸紡ぎが
ようやく、心整う行為に変わってきた。

自分の心と向き合いたい時
心の波を沈めたい時
私は糸車に向かうようになった。

たった2週間の変化だ
この2週間、紡げなくてもいいから
篠綿(スライバー)2本を
毎日紡ぐことを自分に課した。

強引に糸にしたくてもがいた跡は、
全て糸に残る。

最初の手紡ぎの糸は、一生残そうと心に決めた。

下手な初心者であることを
自分に許すと
可能性が花開く。

この糸は、それを教えてくれる愛しき駄作となった。

 

 

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